目次
1. 宮崎県で外国人を雇用したいと思ったら
現在、日本では少子高齢化の煽りを受けて労働人口が減少しています。そんな深刻な人口減少に直面している日本では労働力の確保がとても困難な状況に陥っています。
それだけでなく日本では少子高齢化も進んでいるため、外国人の雇用は人手不足解消に欠かせません。人手不足解消以外にも外国人雇用が国や企業にもたらすメリットは次のようなものがあります。
- 人手不足の解消
- 訪日外国人への多言語対応
- 若手の人材を確保しやすい
- 海外進出への足掛かり
- 労働環境の改善に繋がる
- モチベーションがある人材を確保できる
上記以外にも、海外の文化や言語を学び、仕事に対する向き合い方の幅が広がるなど、良い方向に環境が変わる可能性も考えられます。
社内のグローバル化によりコミュニケーションが活性化することや、就労意識の高い外国人は、職場にプラスの影響を及ぼす可能性がありモチベーションが高まることも期待できるでしょう。
このように外国人を雇用することで得られるメリットが豊富なことをご理解いただけたでしょうか。ただし、外国人の雇用は日本人の雇用と違って注意しなければならないことも多々あります。
例えば宗教や文化、言葉の壁などです。互いに上手く共存するため、入念な準備も必要なことを頭に入れておきましょう。本記事では、宮崎県の外国人人口と雇用状況、宮崎県での技能実習・特定技能の受け入れ方について解説します。
2. 宮崎県に外国人はどのくらいいる?
まずは宮崎県に居住する外国人がどれくらいいるのでしょうか。宮崎県に居住する外国人であれば、宮崎県で就職を希望する可能性が高いため確認しておきましょう。
宮崎県のホームページを見てみると、令和2年12 月末現在の本県における外国人数は、前年比 1.4%(114 人)減の 7,736 人となっています。法務省出入国在留管理庁によると、全国の外国人数は、前年比 1.6%(4 万 6,021 人)減の 288 万7,116 人で、全国で 40 位となっています。
宮崎県では、外国人の方が安心して暮らせるよう、みやざきグローバルプランという国際化推進施策があります。
これは世界の国・地域との経済をはじめとする多様な分野における交流や、地域社会における外国人との共生など、グローバルな視点から取り組むべき施策を重要施策の一つと位置づけ、関係機関・団体等と連携・協働し、総合的かつ計画的に推進していくことを目的とされています。
外国人材が住み良く働きやすい環境を整えることに尽力しているため、今後も外国人材が増えることが期待できます。
3. 宮崎県の外国人雇用状況
次に宮崎県の外国人雇用状況も見てみましょう。雇用状況を知ることで、自社の業務において外国人雇用は実現可能かを検討できます。
宮崎県で働く外国人労働者数は、令和3年10月末時点で5,236人、前年比283人減少し、外国人労働者を雇用している事業所数は 1,197か所で、前年比87か所増加しています。
国籍別にみると、ベトナムが最も多く2,365人で、外国人労働者全体の45.2%を占めています。次いで、中国676人(構成比12.9%)、インドネシア527人(同10.1%)の順となっています。
宮崎県で働く外国人労働者の人数は減少していますが、これは新型コロナウイルスによる影響があると言えます。この影響が減少することで、これまで以上に外国人労働者が増加することが想定されます。
一方、事業所数の増加傾向なのは外国人の雇用によるメリットに注目している企業が増加しているからだと言えます。
4. 宮崎県で外国人技能実習生を受け入れるには
宮崎県で技能実習生として働く外国人は、令和3年10月時点で3,419人です。前年に比べると減少したものの、宮崎県で働く外国人が所持する在留資格の中で1番多い割合です。
国籍別では労働者数と同じくベトナムが最も多く、次いでインドネシア・中国という結果になりました。技能実習は外国人が日本で働きながら知識や技術を習得し、帰国後に母国で活躍することが目的です。
最長5年の在留期間があり、延長したい場合には特定技能への移行も可能です。他の在留資格よりも資格取得の条件が厳しくないため、技能実習生として日本で働くことを希望する外国人は多くいます。
技能実習生を受け入れる方式には、企業単独型と団体監理型の2つのタイプがあります。ここでは90%以上の企業が選択する団体監理型について説明します。団体監理型とは、事業協同組合や商工会等の営利が目的ではない監理団体が技能実習生を受け入れ、傘下の企業等で技能実習を実施する方式です。
こちらが多くの企業に選ばれる理由として、監理団体が求人募集や受け入れ手続きなどを代行・サポートしてくれることが挙げられます。監理団体は複数あるため、インターネットなどで情報を収集して自社に合った団体に加入しましょう。
団体監理型で技能実習生を受け入れる流れは、次の通りです。
- 監理団体と契約する
- 監理団体を通じて求人を出す
- 採用面接などを経て採用者を決める
- 外国人実習機構に技能実習計画認定申請を出す
- 出入国在留管理庁に在留資格認定証明書交付申請を出す
- 送り出し国の日本大使館などへビザ申請を行う
- 技能実習生を受け入れる
優良な監理団体は、技能実習生を受け入れた後も手厚いサポートを実施してくれます。監理団体とこまめにコミュニケーションをとり、スムーズに技能実習生の雇用に繋げましょう。
5. 宮崎県で特定技能外国人を受け入れるには
宮崎県で特定技能として働く外国人は、令和3年10月時点で162人です。前年と比べると150人も増加しています。特定技能は平成31年4月から新しくスタートした在留資格のため、今後も増加傾向にあると言われています。
特定技能制度は、日本で働く外国人が「より健全で人間らしく働くこと」が出来るようになった新しい在留資格制度です。従来の技能実習制度では認められていなかった就業に関する様々な権利が働く外国人に認められました。
今後、採用側の企業は益々戦力としての外国人採用に本格的にチャレンジすることが出来るようになります。特定技能の新設により、以下の分野で外国人の雇用が解禁されています。なお、特定技能の対象となっている14の産業分野は次の通りです。
- 介護
- ビルクリーニング
- 素形材産業
- 産業機械製造業
- 電気・電子情報関連産業
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
特定技能資格保持の外国人雇用にチャレンジするために、まずできることは自社の業務種別が該当の分野と一致しているかの確認です。そして、外国人が特定技能を取得するには、技能実習からの移行と指定された日本語能力試験・技能評価試験に合格する2つのパターンがあります。
いずれも各分野の知識、スキルがある程度備わっている人材で、すぐに業務で貢献してくれるでしょう。一方、特定技能資格を所持した外国人を雇用するためには企業側にも要件がありますので確認していきましょう。
- 特定技能として雇用する人材の労働時間は、フルタイムであること
- 給与水準が日本人と同等かそれ以上であること
- 社会保険や労災保険、その他福利厚生を平等に適用すること
- 有給取得が利用できること
すぐに業務で貢献できる外国人を雇用できるためにすべき企業努力は何でしょうか。外国人に限らず雇用条件が良いのは当然求められることです。先述したような待遇で外国人を雇用できる会社であれば、特定技能を所持した外国人の雇用も一つの手段です。
特定技能を所持する外国人の採用活動には次のようなものがあります。
- 外国人向け就職・転職サイト
- 外国人雇用サービスセンター
- 大学・日本語学校
- 自社のホームページやSNS
上記の手法はあくまで一例のため、自社に合った方法を模索し、優秀な外国人材を採用できるよう工夫していきましょう。
6.【まとめ】技能実習/特定技能を活用して採用課題を解決!
ここまで、宮崎県の外国人人口と雇用状況、技能実習・特定技能の受け入れ方について詳しく解説してきました。宮崎県では、外国人にとって住みやすい街づくりと外国人材が活躍するための工夫がされています。
外国人の雇用には特に技能実習・特定技能でおすすめです。それぞれの特徴を把握し、採用課題を解決した上で外国人を自社に受け入れましょう。
宮崎県ホームページ 令和3年度「宮崎県の国際化の現状」
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/allmiyazaki/kanko/koryu/20220228140837.html
宮崎県ホームページ 外国人技能実習生等受入事業者支援事業費補助金の御案内
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/koyorodoseisaku/shigoto/rodo/20210831131158.html
厚生労働省 宮崎労働局 外国人の雇入れ
https://jsite.mhlw.go.jp/miyazaki-roudoukyou/roudoukyoku/_120352/antei/_120649.html
外国人労働者アクセス 宮崎県の生産年齢人口と外国人労働者数(令和3年10月末現在)
https://gai-access.com/miyazaki/
Global HR Magazine 技能実習生を採用するには?募集から在留資格申請までの4つのステップ
https://global-hr.lift-group.co.jp/182
くらしジャパン 技能実習を徹底解説!1号、2号、3号の違いや職種を紹介
https://kurashi-japan.net/articles/30?lang=ja
外国人採用サポネット 特定技能とは?制度や試験方法、技能実習との違いを解説
https://global-saponet.mgl.mynavi.jp/visa/1420