技能実習生は奴隷ではない。技能実習制度の現状はどうなっている?

「外国人技能実習生」という言葉を聞いて、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。

技能実習制度は、画期的システムだといういい評価がある一方で、「外国人技能実習生は奴隷?」というネットの書き込みも多数見受けられます。

まずは、技能実習制度がどのような制度であるのか、正しく理解することからはじめてみましょう。

技能実習制度とは

技能実習制度というものは、1993年に誕生しました。なぜこのような制度が誕生したのかと言えば、外国人の方々の技能実習が適切におこなわれるためであり、外国人の技能実習生を保護することが必要であるためです。

そもそも技能実習は雇用の労働力を育成する制度ではなく、本来の目的は海外への技能の推進をおしはかることを目的としています。

技能を移転させることを目的としているので、長く日本に留まる必要はなく、外国人技能実習生は最長でも5年間しか日本に在留できません。技能実習の在留資格では、日本の永住権を得ることができないということになります。

令和3年末の段階では、技能実習生の数は、27万6,123人でした。40万人を超えていた時期もあるので、減少傾向ではあります。ただし、それは需要が少なくなったわけではなく、新型コロナの影響が強く出たのだと推測することができます。

技能実習生の実態は?

ネットの記事を読むと、外国人技能実習生が「奴隷」と表現されているのを目にします。実際はどうなのか非常に気になりますよね。こういった現状であるため、近年では技能実習制度を廃止しろという声も多くあがっています。

技能実習制度は適切に運用されているのでしょうか。そして厳しい実態があるのであれば、原因を追求し対策についても考える必要があるでしょう。

技能実習生を受け入れるのは、日本の国際貢献活動の一つです。本来であれば、発展途上の国々の外国人に日本の素晴らしい技術を教え、それぞれの国々の経済の発展に貢献することを目的としています。

しかし、どのような外国人の方々にも、適切である実習が提供されているのかと言えばそうではない部分もあります。

ほんの一部ですが、外国人技能実習生の方々が一生懸命働いても、賃金未払いや、日本に来るためにかかった費用を払ってもらえないなどの問題があります。

ある企業では、外国人労働者に対して労働時間に対して賃金が支払われるのではなく、月平均所定労働時間分の支払いであったという事例があることも事実です。さらに、週40時間を超えた労働時間に対して、割増賃金を支払っていなかったということも見つかっています。 

外国人を受け入れている企業側でも、本来の目的を見失って外国人だから最低レベルの賃金で働かせることができると、誤解しているケースが多々あるようです。つまり奴隷扱いしていると言われても、ある意味否定できない部分もあります。

このような実態を招く要因は?

なぜこのような事態になってしまうのかを考え、外国人技能実習生を受け入れる企業は真剣に考え、問題が見つかれば改善していかなければなりません。

単なる労働力としてしか見ていない企業がいる

受け入れ企業側が、外国人労働者の方々を単なる労働力としてしか見ていないということが1番の問題です。技能実習生の多くは、最初の実習を受けたところから3年間頑張って労働します。

 そこで、実習を実施する側も実習という認識ではなく、ただ単に都合のいい労働力を手に入れることができたという認識を持っているケースが多くあります。企業でそのような見方を改善することができれば、外国人技能実習生を軽視するということはなくなるでしょう。

また、これらの事態を招く問題は企業側だけではなく、技能実習生を日本へ送り出す機関にも問題があるかもしれません。送り出し機関が多額の支払いを請求しているため、技能実習生が日本で労働を始めたときには重い借金を抱え、それを返済するために働いているというケースも多くあります。 

借金を返済することができるほどの賃金をもらうことが難しいことから、脱走してしまう技能実習生もいるというのが現状です。 

言語の壁がある

2つ目の要因は、言語の壁です。技能実習生の外国人の方々は、日本へ来れば日本語が日常のやりとりの言語となります。 この日本語というものが外国人の方々にはそうとう厄介だと思われているようです。日本語を学ぶためには、ひらがなだけでなく、カタカナであったり、漢字もある程度理解する必要があります。

技能実習生の方々は、送り出しの機関で一通りの教育を受けていますが、きちんと教育されていても簡単に日本語は身につくものではありません。技能実習生が日本に来て、受け入れ企業でも実習は受けますが、習得が難しい言語であることは間違いありません。 

技能実習生の方々は日本へ来たときに、コミュニケーションがうまくとれないと感じてしまうでしょう。コミュニケーションが上手く取れないことでどんどん孤立化してしまい、ストレスを感じてうつ病などになってしまうこともしばしば見受けられます。

パワハラによるストレスなどの問題

技能実習生は奴隷という言い方がされている以上、パワハラの問題も避けることができません。正確に言えば、日本人労働者に対しても、パワハラ問題が解決していない状況です。

外国人技能実習生が受けるパワハラとして、言葉が通じないからと叩くなどの行為や、皮膚の色の違いで呼んだり、暴言を吐くなど過去にそういった事例があったことは事実です。

本来であれば、技能の習得に積極的で意欲のある外国人を受け入れているので、その意欲を認め全員で協力しなければなりません。

技能実習生は現場での仕事を任されることが多いため、現場で監督する日本人に対して、外国人に対しての意識を変える施策を講じる必要があります。

技能実習制度の課題

今後、技能実習生、また技能実習制度にどのような向き合い方をすればよいのか、一度頭の中で整理する必要があります。

技能実習を実施する企業では、適切な実習機会を提供することが大切です。 そのような方法によって、企業と外国人技能実習生とのお互いに相互利益の関係を構築することができます。ただし、企業側はそれを実現するために、技能実習生の住んでいる国の文化であったり、風習を理解するなどの細かな対策が必要です。

また、技能実習生とどのようなコミュニケーションをとれば、それぞれがストレスなく過ごすことができるか、日本語がそれほど話せない外国人に対して、どうすれば仕事をスムーズに回すことができるかなどを検討する必要があります。

あらかじめ企業全体で話し合いをすることが、技能実習生を受け入れる態勢を整えるということにつながるでしょう。もちろん労働した分の賃金は支払いしなければなりませんが、さらに法令を順守し外国人とも接することが重要です。 

まとめ

いかがでしょうか。今回、技能実習生が奴隷と言われている理由、対策について解説しました。社会的メカニズムには、まだまだこのような隠れた問題があります。実際、技能実習生の問題はそれぞれの企業が改善に努めていかなくてはなりません。

技能実習生は、労働人口が減っている日本では労働力として重宝されます。しかし、このままの現状であれば海外から非難を受け、技能実習制度が廃止に追いやられてしまう可能性もあります。外国人の方に日本で働きたいと言われるように、受け入れ企業は努めていきましょう。

参考記事

MYANMAR UNITY 技能実習生は奴隷なのか?|技能実習制度の現状は?

https://www.myanmarunity.jp/ginou_jisyu/17360/

MICHI 『現代の奴隷』と揶揄される外国人技能実習生が陥る苦境

https://michi.sociarise.co.jp/recruiting-tips/modern-slave-system/

東京新聞 <社説>技能実習制度 「奴隷労働」は止めねば

https://www.tokyo-np.co.jp/article/196834

imidas 外国人技能実習生を使い捨てにするな!

https://imidas.jp/jijikaitai/f-40-149-17-07-g680
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