特定技能外国人の受け入れは何人まで?人数制限や現状の受け入れ人数について解説!

特定技能外国人の受け入れ人数増加の理由

特定技能とは、2019年4月に発足した特定の産業分野業務に従事する外国人向けの在留資格の一種です。

14種類の産業分野(自動車整備業、航空業、宿泊業、介護、ビルクリーニング、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、素形材産業、産業機械製造業、電気電子情報産業、建設業、造船・船用工業)において適用されます。

特定技能は、日本における深刻な人手不足を解決する一つの手段として期待される在留資格です。特定技能外国人の受け入れ人数は、年々増加傾向にあります。特定技能外国人の受け入れ増加の理由は以下のことが挙げられます。

  • 高度外国人や留学生の受け入れを政府が推進していること
  • 在留資格を満たす人の就労が推進されていること
  • 特定技能の受け入れ制度による人材確保が期待できること

近年国内では少子化が進み、多くの企業で人材不足が深刻化しています。そのため、外国人労働者が活躍できる場が増えているのです。特に、ベトナム人の特定技能外国人が多く、多くの業種で活躍しています。

外国人雇用を主流にしている企業も増え、日本人だけでは滞る人員確保も特定技能外国人によって補われつつあるでしょう。

特定技能外国人の受け入れ人数制限

企業において特定技能外国人の受け入れ人数は、介護・建築業の分野以外で制限はありません。

つまり、特定技能外国人による人員の補強がまだまだ可能ということです。国内における深刻な人員不足を解決してくれる在留資格として期待ができます。

しかし、企業における受け入れ人数の制限がないにもかかわらず、特定技能を保持できる外国人の上限は決まっているようです。2024年が期限の受け入れ上限は、全分野で34万5,150人とされています。

2022年5月時点で、8万7,471人の外国人が特定技能を保持しています。未だ約73.6%の枠が残っている状態です。2024までに残りの枠が埋まることは考えにくいでしょう。

「建築業」と「介護」の受け入れ枠は人数制限がある

建築業分野と介護分野での企業ごとの受け入れ枠の人数制限について、詳しく解説していきます。

「建設業」

"特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人の数と特定活動の在留資格で受け入れる外国人(外国人建設就労者)の数の合計が、特定技能所属機関の常勤の職員(外国人技能実習生、外国人建設就労者、1号特定技能外国人を除く。)の総数を超えないこと。"

建築業分野では、外国人労働者の人数は企業の常勤職員の人数までとしています。この常勤職員には、外国人技能実習生などは含まれません。

つまり、すでに外国人労働者が勤務していた場合、特定技能外国人を雇用できるのは常勤職員から外国人労働者の数を引いた人数までなので注意が必要です。

「介護分野」

"事業所で受け入れることができる1号特定技能外国人は、事業所単位で、日本人等の常勤介護職員の総数を上限とすること。"

介護分野では、事業所ごとの社員の総数を基準に、受入数が決められています。企業としての総数ではないので注意が必要です。

また、日本人等の常勤介護職員というのは、EPA介護福祉士の外国人労働者・在留資格「介護」を有する外国人労働者・身分系在留資格を有する外国人労働者を含みます。

特定技能外国人受け入れ人数の見込み数

2022年8月に特定技能外国人の受け入れ人数の見込み数が見直されました。全体の総数は改正前は34万5,150人でしたが、改正後は25万6,650人と減少傾向にあります。

ほとんどの特定産業分野で見込み数が減少している一方で、飲食料品製造業においては増加しています。

飲食料品製造業では衛生管理の観点から機械化することが難しく、多くの人材が必要です。また求職者からの人気の高さが見込み数増加に繋がったとみられます。

【2022年8月改定特定産業分野の特定技能外国人受入見込人数】

  • 飲食料品製造業:8万7,200名
  • 介護:5万0,900名
  • 製造3分野:4万9,750名
  • 農業:3万6,500名
  • 建設業:3万4,000名
  • 外食業:3万0,500名
  • ビルクリーニング:2万0,000名
  • 宿泊業:1万1,200名
  • 造船・舶用工業:1万1,000名
  • 自動車整備:6,500名
  • 漁業:6,300名

国別の「特定技能」外国人受け入れ人数

ここからは、特定技能外国人の受け入れ人数を国別にみていきましょう。2022年6月時点での総数は、8万7,471名です。

そのうち、アジア圏の小計は8万7,365名と、全体の総数の大半を占めています。他にもヨーロッパ圏は74名、アフリカ圏2名、北米圏11名、南米圏16名、オセアニア圏は3名です。世界中から特定技能外国人を受け入れていることが分かります。

特定技能外国人を最も受け入れている国は、ベトナムです。総数は5万2,748名と、過半数を占めています。続いて、インドネシアが9,481名、フィリピンが8,681名、中国が6,143名、ミャンマーが4,107名です。数千人単位でアジアからの特定技能外国人を受け入れています。

近年は新型コロナウイルスが流行し入国規制を行っているため、受け入れ人数が減少しています。入国規制が緩和されることで、より多くの外国人を受け入れることになるでしょう。

都道府県別の「特定技能」外国人受け入れ人数

ここからは、都道府県別に特定技能外国人を受け入れている人数をみていきましょう。

日本国内では、全都道府県で特定技能外国人を受け入れています。2022年6月時点での特定技能外国人8万7,471名のうち、愛知県が8,012名と約10%を占めています。次いで千葉県が5,019名、埼玉県が4,991名、大阪府が4,990名です。

都道府県別に受け入れ人数をみていくと、日本の主要都市を中心に受け入れていることがわかります。特に愛知県では、他の地域と比べて圧倒的に差を付けています。

理由としては、労働環境や生活環境の充実さが挙げられます。外国人雇用に前向きな自動車系の工場が多いことで、多くの雇用を受け入れているのです。

また、日本語学習や外国人に対する制度が充実しています。それにより、愛知県では多くの外国人労働者が生活を送っているのです。

分野別の「特定技能」外国人受け入れ人数

  • 飲食料品製造業分野:2万9,617名
  • 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野:1万7,865名
  • 農業分野:1万1,469名
  • 介護分野:1万411名
  • 建設分野:8,492名
  • 外食業分野:3,199名
  • 造船・舶用工業分野:2,776名
  • 自動車整備分野:1,220名
  • ビルクリーニング分野:1,133名
  • 漁業分野:1,050名
  • 宿泊分野:160名
  • 航空分野:79名

分野別の特定技能外国人受け入れ人数は上記の通りです。特定技能は、日本国内での人材不足が顕著な業種での外国人雇用が目的です。

最も受け入れ人数が多い飲食料品製造業分野は、機械化による衛生管理が難しいことから多くの人材が必要です。そのため、多くの外国人を雇用して人手を確保しています。求職者からも人気がある業種です。次に多い分野は素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野です。

飲食料品製造業と同じく、工場で働ける多くの人材が必要になります。そのため、多くの外国人を雇用し、人員を確保しているのでしょう。

宿泊分野ではホテルや旅館の清掃業務が中心です。特定技能評価試験の合格者数は多いものの、新型コロナウイルスの流行により宿泊施設の経営が傾き、就労することが困難になっているようです。

まとめ

特定技能外国人の受け入れには人数制限はありません。しかし、企業ごとに受け入れ可能人数が決まっている分野が「建築業」と「介護」です。

特定技能は2019年に設立した新しい制度です。そのため、今後の制度の発展に期待がされています。特定技能外国人を受け入れる体制を整え、安定した人材確保を座していきましょう。

<参考記事>

法務省 建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針

https://www.moj.go.jp/isa/content/930004966.pdf

法務省 介護分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針

https://www.moj.go.jp/isa/content/930004961.pdf

法務省 特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針の一部変更について

https://www.moj.go.jp/isa/content/930004960.pdf

出入国在留管理庁 特定技能制度

https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/nyuukokukanri01_00127.html
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