電気・電子情報関連産業で特定技能外国人を受け入れる!方法と注意点を解説!

電気・電子情報関連産業は、業界全体で労働人口不足が深刻とされており、特定技能によって積極的な外国人材受け入れが予測されています

実際に多くの企業で人手不足による労働人口不足・生産性低下が起きているため、特定技能による受け入れを視野に入れている企業も多いでしょう。

今回は電気・電子情報関連産業で、外国人材を受け入れる際の注意点について解説します。

特定技能 電気・電子情報関連産業とは

特定技能は2019年4月から新しく制定された制度であり、労働人口不足が深刻とされている業界において外国人材採用ができるようになりました。

電気・電子情報関連産業は人手不足が深刻である一方で、ITやAIなどの成長に伴って電子部品の需要なども高まっています。

結果として、人手不足による労働人口不足・生産性低下が起こっていると同時に、業界全体で求められている需要は増えているのが現状です。

現状では特定技能での在留期間は最長5年間ですが、将来的には在留期間が無期限になる可能性もあります。

まだまだ特定技能は新しくできた制度であるため、これから変わる可能性が高いです。

特定技能で外国人材を受け入れで解決できる問題

特定技能で外国人材を受け入れることで解決できる問題として、労働人口不足と生産性低下が挙げられます。

日本人人材の採用も働きかけていても応募が少なく、有効求人倍率から見て労働人口不足が深刻化していると判断できるでしょう。

しかし、特定技能では専門的な知識や技術を一定以上持っている人材であるため、企業で採用すれば即戦力としての働きが期待できます

重要な戦力として働いてもらえるようになれば、労働人口不足と生産性低下を解消できる可能性が高いです。

他にも経験を多く積んでいる職人が高齢化してきているため、技術の伝承が難しくなっている側面もあります。

積み上げられてきた経験や技術がなくなってしまうのは大きな損失であり、外国人材の受け入れによって技術も伝えられるようになるでしょう。

任せられる業務

電気・電子情報関連産業で任せられる業務は以下の3種類になります。

1.機械金属加工

鋳造、ダイカスト、金属プレス加工、工場板金、鉄工、機械加工、仕上げ、プラスチック成形、溶接、塗装、電気機器組立て、機械検査、機械保全、工場包装

2.電気機器組み立て

機械加工、仕上げ、プラスチック成形・電子機器組立て、電気機器組立て、機械検査、機械保全、工場包装、プリント配線板製造

3.金属表面加工

めっき、アルミニウム陽極酸化処理

他にも日本人労働者が従事する範囲であれば付随的な業務も可能であり、付随的な業務としては清掃・保守管理・前後工程作業などが挙げられます。

注意点としては、主たる業務の割合よりも付随的な業務の割合を超えてはならず、あくまでも付随的な業務を主たる業務として捉えることは認められていません

特定技能で外国人材を採用する方法

特定技能で外国人材を採用する方法は、特定技能試験と日本語能力試験に合格した人材を採用する方法と、技能実習からの特定技能へ移行する方法の2つです。

どちらの方法で採用しても環境整備は必要ですが、特定技能で採用するためには、外国人材が特定技能の在留資格を取得しなければなりません。あくまでも企業が外国人材を採用するためには、在留資格を持っている人材を見つけることが重要です。

特定技能で外国人を採用する方法について解説していきます。

特定技能試験と日本語能力試験に合格した人材を採用

特定技能では即戦力として働ける人材が求められているため、専門的な知識と技術に加えて日常生活に問題ない日本語能力が必要です。

特定技能試験と日本語能力試験に合格した人材を採用する方法は、電気・電子情報関連業にあまりオススメできません。

理由としては電気・電子情報関連業では開催された試験回数が少ないため、試験によって特定技能の在留資格を取得した人数は少ないためです。

技能実習からの特定技能への移行

電気・電子情報関連産業で働いている外国人材の多くは、技能実習から得た技能への移行です。

技能実習を問題なく終了できれば、特定技能試験と日本語能力試験は不要になり、特定の手続きを踏めば特定技能の在留資格を得られます。

例えば、最初から技能実習生として働いている場合であれば、企業内で技能実習から特定技能に移行することで継続して働くことが可能です。

技能実習での在留期間は最長5年間になりますが、特定技能に移行すればさらに5年間在留できるので最長10年間在留できます。

注意点として、技能実習で従事している業務と、移行する特定技能で従事する業務は同じでなければなりません。

電気・電子情報関連産業で受け入れる際の注意点

電気・電子情報関連産業で外国人材を受け入れる際の注意点は、大きく分けて3つ挙げられます。

製造業特定技能外国人材受入れ協議会・連絡会への加入、受け入れた外国人材のサポート、日本人労働者と同じ労働条件の整備の3つです。

受け入れるためには必要な条件を満たさなければならないため、注意点について把握しておかなければ法律違反に該当する可能性があります。

3つの注意点について解説するので参考にしてみてください。

製造業特定技能外国人材受入れ協議会・連絡会への加入

製造業特定技能外国人材受入れ協議会・連絡会への加入が必須であり、加入タイミングは初めて特定技能外国人を受け入れてから4ヶ月以内です。

注意点として、加入申請は1人目の受け入れ時のみ必要で、2人目以降の受け入れ時の申し込みは必要ありません。

製造業特定技能外国人材受入れ協議会・連絡会では、構成員同士での情報交換や課題の共有などが目的です。

他にも外国人材を雇用した企業に対して、ルール違反していないか確認して告知するなどの役割も持っています。

受け入れた外国人材のサポート

受け入れた外国人材をしっかりとサポートして、日本で働きやすいようにコミュニケーションを取ることが大切です。

電気・電子情報関連産業で採用して、仕事面だけ気にかければ良いわけではなく、プライベートや日常生活でもサポートしましょう。

特定技能によって日本で働いている外国人材は不安などを抱えているため、少しでも日本で働きやすいような環境を整備することが大切です。

サポート内容としては一人暮らしができるような環境の提供・各種書類作成と提出の支援などが挙げられます。

また、特定技能で採用した外国人材は転職も可能であり、待遇面が悪いと感じれば途中で転職するかもしれません。

日本人労働者と同じ労働条件の整備

特定技能で雇用する場合は日本人労働者と同じ労働条件の整備が必要です。不当に労働条件に差を付けてしまうと法律違反に該当します。

労働条件として含まれるのは給料・休日・労働時間などになり、同じ業務に従事している日本人労働者と同等以上の条件を設定しなければなりません。

基本的には外国人材にも労働基準法が適用されるため、労働基準法に抵触しない意識を持つようにしましょう。特定技能での受け入れであれば残業も可能であり、36協定を締結して管轄の労働基準監督署に提出すれば問題ありません。

過去には外国人材を不当な待遇で勤務させていた例もありますが、罰則対象になるためルールはしっかりと守りましょう。

まとめ

特定技能によって外国人材を受け入れるには準備が必要であり、特定技能の制度内容について理解が大切です。理解できていない状態で採用してしまえば、思わないトラブルや法律違反などにつながるリスクが高くなります。

在留期間は現状では5年間ですが、特定技能はまだまだ新しい制度になっているのでこれからも変わっていくと予測されています。

外国人材の採用を視野に入れて考えているなら、受け入れるために環境整備して大切な社員として一緒に働けるようにしましょう。

<参考記事>

特定技能Online 特定技能「電気・電子情報関連産業」|外国人を雇用するために必要な準備・ステップ・注意点とは?

https://tokuteiginou-online.com/column/denkidenshi/

外国人採用サポネット 特定技能「電気・電子情報関連産業」とは?採用方法を紹介

https://global-saponet.mgl.mynavi.jp/visa/7991

経済産業省 特定技能外国人材制度(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業)

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/gaikokujinzai/index.html