目次
1. 鳥取県で外国人を雇用したいと思ったら
日本では、全国的に外国人の雇用を進める企業が増えています。外国人を雇用すると、企業にとって次のようなメリットがあるのです。
- 人手不足の解消に繋がる
- 企業のグローバル化が進む
- 社内へ良い刺激を与える
最大のメリットは人手不足の解消に繋がる点です。日本は少子高齢化により、労働者人口の減少が懸念されています。鳥取県も同様で、積極的に外国人の雇用を進める企業が増えています。
そして外国人を雇用することで企業のグローバル化を図れます。海外に市場を広げた際、取引先の言語を話すことのできる外国人材がいれば取引もスムーズに行えるでしょう。また、外国人材は社内へも良い影響を与えることが期待できます。
外国人材とよりスムーズにコミュニケーションをとろうと英語を勉強し始める社員が増えたり、意欲的な外国人材の姿を見て仕事への向き合い方を良い方向へ変える社員もいるかもしれません。
本記事では、鳥取県で外国人を雇用するにあたって在留外国人数と外国人雇用状況、鳥取県で技能実習・特定技能を受け入れる方法について詳しく解説します。
2. 鳥取県に外国人はどのくらいいる?
鳥取県で外国人を雇用するとなると、気になるのが鳥取県内に住む外国人の人口です。鳥取県のホームページによると、令和3年時点で鳥取県に住む外国人は4,487人です。また、中でもベトナム国籍の外国人が最も多く1,203人、次いで韓国・朝鮮国籍が895人でした。
鳥取県に住む外国人人口は、新型コロナウイルスの影響もあってか令和2年から減少しつつありますが、令和1年までは年々増加していました。影響が少なくなれば、また増加していくことが期待されます。
鳥取県では、国際交流の取り組みをさまざまな方面で実施しています。鳥取県に住む外国人向けには「外国語による生活情報の提供」の取り組みや「外国人支援相談窓口」の設置をしています。
「外国語による生活情報の提供」では外国人向けの防災マニュアルを作成しており、鳥取県のホームページで閲覧できます。日本語の他、英語・中国語・韓国語が併用されています。その他外国語で生活に係る情報提供を行うサイトを紹介しています。
「外国人支援相談窓口」は、県に3カ所ある鳥取県国際交流財団に在留外国人の支援相談窓口を設置しています。親身に相談にのり、必要に応じて専門機関を紹介しています。このような取り組みを通して、鳥取県は外国人にとっても住みやすい街づくりに励んでいます。
3. 鳥取県の外国人雇用状況
令和3年10月末時点で、鳥取県で働く外国人は2,968人、外国人を雇用する事業所は710カ所です。いずれも前年と比べると減少しましたが、新型コロナウイルスの影響と見られます。鳥取県で働く外国人で最も多い国籍が、人口と同様ベトナムでした。
次いで中国・フィリピンです。在留資格を見てみると技能実習生が半数以上で、1,493人でした。鳥取県は技能実習生として働きやすい環境が整っていると言えます。鳥取県では、企業が外国人材の受入を円滑に進めるよう、次のような取り組みを行っています。
- 鳥取県外国人雇用サポートデスク
- 外国人材受け入れ・共生相談窓口
- 「外国人材から選ばれる鳥取県」企業支援補助金
- 鳥取県外国人技能実習生等入国時滞在費補助金
- 外国人材受け入れにかかる調査
- 多文化共生ネットワーク
外国人雇用に関するさまざまなサポートを受けられる鳥取県は、外国人を雇用しやすい環境です。
4. 鳥取県で外国人技能実習生を受け入れるには
技能実習は鳥取県で働く外国人の在留資格の中で、最も多く令和3年10月時点で1,493人です。国籍別に見るとベトナム・中国・インドネシアの順で多くなっています。
技能実習は日本で働きながら知識や技術を習得し、帰国後に母国で活躍してもらうことを目的としています。在留期間は最長5年で、延長したい場合には特定技能への移行も可能なため、人気があります。
他の在留資格よりも資格取得の条件が厳しくないのも、人気がある理由のひとつです。企業が技能実習生を雇用する方法は、次の2通りあります。
- 企業単体型
- 団体監理型
ほとんどの企業が団体監理型での受入を選ぶので、ここでは団体監理型について解説します。団体監理型は、企業が監理団体に加入して技能実習生を受け入れる方法です。監理団体が技能実習生の求人・受け入れ手続きなどを代行・サポートしてくれます。
初めて外国人を雇用する企業も安心して任せられます。なお監理団体は複数個所あるため、自社に合った団体を見つけてください。団体監理型での受け入れ手順は次の通りです。
- 監理団体と契約する
- 監理団体を通じて求人を出す
- 採用面接などを経て採用者を決める
- 外国人実習機構に技能実習計画認定申請を出す
- 出入国在留管理庁に在留資格認定証明書交付申請を出す
- 送り出し国の日本大使館などへビザ申請を行う
- 技能実習生を受け入れる
監理団体は、手厚くサポートしてくれますが、全てを丸投げにはせず、コミュニケーションをしっかりとってスムーズに技能実習生を受け入れましょう。
5. 鳥取県で特定技能外国人を受け入れるには
特定技能は、平成31年4月に新設された在留資格です。鳥取県で特定技能として働く外国人は、令和3年10月末時点で42人です。少なく感じるかもしれませんが、特定技能は新設されたばかりの在留資格なので、今後人数が増加していくことが期待されます。
特定技能の新設によって、人手不足が懸念されている14の産業分野で外国人の雇用が認められました。少子高齢化による労働者人口の減少の解決に繋がる在留資格です。特定技能資格が認められている14の産業分野は次の通りです。
- 介護
- ビルクリーニング
- 素形材産業
- 産業機械製造業
- 電気・電子情報関連産業
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
鳥取県で特定技能として働く外国人で1番人数が多いのが、飲食料品製造業です。そして外国人が特定技能を取得するには、次の2通りの方法があります。
- 技能実習からの移行
- 指定された日本語能力試験・技能評価試験に合格
特定技能資格を取得した外国人を受け入れる際には、外国人材がこれらに当てはまっているか必ず確認しましょう。採用する人材が決まれば、外国人材と雇用契約を結び、在留資格の手続きを行います。
雇用契約は日本語に加えて外国人材の母国語の契約書も準備することをオススメします。互いにしっかり雇用契約を理解していなければ、トラブルに繋がることもあるためです。
また、外国人材を海外から呼び寄せるのであれば「在留資格認定証明書交付申請」留学や転職などで日本に在留している人材であれば必要に応じて「在留資格変更許可申請」を指示します。
それぞれ地方出入国在留管理局の許可を受け、手続きが完了したら受け入れ開始となります。なお、特定技能資格を取得した外国人に対して求人募集を出す方法は、次のような方法があります。
- 外国人向け就職・転職サイト
- 外国人雇用サービスセンター
- 大学・日本語学校
- 自社のホームページやSNS
外国人向け就職・サイトでは、求人募集以外にもサイト主催の就職説明会に参加できたり、外国人の雇用に関する情報も収集できたりします。サイトは複数個所あり、それぞれサービス内容や使用料金が異なるため、自社に合ったサービスを見極めましょう。
外国人雇用サービスセンターは東京・名古屋・大阪・福岡に計5カ所ある、国が管轄する機関です。こちらも求人募集だけではなく、外国人雇用に関する情報収集や相談ができます。最寄りのセンターを利用しましょう。
その他にも、新卒で留学生を採用したければ大学・日本語学校、知名度を活かして自社のホームページやSNSで求人募集を出すのもオススメです。多くの人材に出会いたいのであれば、できるだけ多くの方法で求人募集に挑戦しましょう。
6.【まとめ】技能実習/特定技能を活用して採用課題を解決!
ここまで、鳥取県の在留外国人数と雇用状況、鳥取県での技能実習・特定技能の受け入れ方を詳しく解説してきました。新型コロナウイルスの影響で鳥取県に住む外国人・働く外国人・外国人を雇用する事業所は減少してしまいました。
しかし、影響が減ればまたいずれも増加することが期待されます。鳥取県での雇用にオススメな技能実習・特定技能の特徴をおさえて、採用課題を解決しましょう。
鳥取県ホームページ 鳥取県内外国人住民数の推移
https://www.pref.tottori.lg.jp/37352.htm
鳥取県ホームページ 外国人材の受入れ
https://www.pref.tottori.lg.jp/279381.htm
外国人労働者アクセス 鳥取県の生産年齢人口と外国人労働者数(令和3年10月末現在)
https://gai-access.com/tottori/
Global HR Magazine 技能実習生を採用するには?募集から在留資格申請までの4つのステップ
https://global-hr.lift-group.co.jp/182
くらしジャパン 技能実習を徹底解説!1号、2号、3号の違いや職種を紹介
https://kurashi-japan.net/articles/30?lang=ja
外国人採用サポネット 特定技能とは?制度や試験方法、技能実習との違いを解説
https://global-saponet.mgl.mynavi.jp/visa/1420