外国人材を雇用したいと考えていても、どこから手を付けて良いかわからない企業も珍しくありません。
普段から積極的に採用活動してノウハウが蓄積していても、日本人材と外国人材を採用するのは少々勝手が違います。
はじめての外国人材を採用するなら、自分たちだけでおこなうのではなく、採用サービスを活用して外部依頼するのがオススメです。
今回は外国人材採用サービスを選ぶ際に見るべきポイントについてまとめていきます。
目次
外国人材が積極的に採用されている理由
外国人材が積極的に採用されている理由として挙げられるのが、技能実習と特定技能によって受け入れるための環境が整備されている点です。これらによって外国人材が受け入れやすい環境になりました。
また、日本では少子高齢化の影響もあり、一部の業界で深刻な労働人口不足に陥っています。労働人口が減ることで、生産力低下も問題視されています。
国際協力の一環として、人づくりに寄与して、発展途上地域で経済発展がおこなわれるようにするなどさまざまです。
技能実習と特定技能の制度の特徴に加えて、概要について解説するので参考にしてみてください。
技能実習
技能実習とは、日本で外国人材が専門的な技術・知識を学んで、本国で学んだ知識を還元して地域経済の発展に貢献できる人材育成が目的です。
国際協力の一環として整備されている制度であり、技能実習生は労働力を調整する人材としては扱っていけないとされています。
外国人材の出身国では身に付けることが困難な技術など習得できるように、受け入れ企業は技能実習計画に基づいて指導するのが特徴です。
日本での滞在期間は最長で5年間に設定されているため、原則として5年間事業に従事した後に本国で働くことが期待されているでしょう。
特定技能
特定技能は、日本で深刻な労働力不足に陥っている14の特定産業分野において、即戦力として働いてもらえる人材を採用できる制度です。2019年4月に制定された制度であるため、少しずつですが制度内容は変更されていくと考えられています。
日本での在留期間は最長で5年間と決められていますが、技能実習からの移行も認められているので最長10年間の在留が可能です。ただし、特定技能では一定の条件を満たしていれば、在留期間が無制限になります。
2023年1月現在では、在留期間の無制限適用される業種は、建設と造船・舶用工業のみです。しかし、将来的には他の業種でも認められるようになることも予想されます。
外国人材の採用は採用サービスを活用するのがオススメ
外国人材の採用は日本人を採用するのとは異なったノウハウが必要であり、ほとんどの企業で外国人材を雇用するためのノウハウを持っていません。そのため、一般的に外国人材を雇用する場合、採用サービスを活用して外国人材を紹介してもらいます。
企業内でノウハウを蓄積して、自分たちで採用できるようにするという考え方もあります。しかし、将来的に採用を予定している外国人材の数によっては効率が悪い場合があります。
これから先も継続的に外国人を雇用していくのであれば、自分たちで採用できるようにした方がいいでしょう。しかし、もし1人しか雇用しないというのであれば、ノウハウを蓄積するよりも外部に依頼したほうが効率が良いといえます。
そのため、基本的には外国人材の採用は、採用サービスを活用するのがオススメです。
採用サービスを選ぶ際のポイント
採用サービスを選ぶ際のポイントはさまざまですが、これまでの採用実績は採用サービスの実力を判断する重要な指標となります。
また、採用実績が多いということは、手続きなどに関しても慣れているため、相談してから実際に紹介してもらうまでの行程がスムーズになるでしょう。
他にも、外国人材が入社した場合の手数料についても確認が大切です。支払う金額とこれまでの実績などを見て、総合的に判断しなければなりません。自社が外国人材を採用するのに組める予算に合わせて、依頼する採用サービスを選ぶようにしましょう。
採用に関わるさまざまな業務を代行してくれますが、代行範囲や採用後のサポートなどについても確認しておきましょう。採用サービスには大きく2つの種類があります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
スカウト型
採用サービススカウト型は、サービスを提供している企業が所有している外国人材データベースから、外国人材を検索できます。それに加えて、独自のネットワークを活用して、自社の希望とマッチする外国人材を見つけらます。
自分たちが具体的に希望している人材条件が固まっているなら、スカウト型の方がマッチする人材が見つかりやすいでしょう。
場合によっては、すでに他社で働いている人材にも声をかけて、転職を促すなどのヘッドハンティングもおこないます。
質が高くて即戦力で働ける人材を探しているなら、スカウト型を取り扱っている採用サービスを選ぶようにしましょう。
一般紹介・登録型
一般紹介・登録型は主に2種類に分けられ、幅広い業種を取り扱っている総合型と特定の業種に強い特化型があります。
総合型ではサービスに登録している外国人の人数が多いため、一度に多くの外国人材の雇用を考えていたり、複数の職種で雇用を考えている場合に向いています。
一方で、特化型は高いスキルを持っている人材が見つけやすいですが、総合型と比較すると登録者数は少ない傾向にあります。
採用目的などに合わせて、採用サービスの変更、併用も視野に入れて、どの採用サービスを利用するか考えることが重要です。
外国人材採用サービスのメリット
外国人材採用サービスのメリットとして、自分たちで外国人材を探す行程がなくなる点です。
本来であれば、採用を視野に入れている企業が人材を探しますが、ノウハウがなければ自分たちの会社とマッチする人材を見つけるのは難しいでしょう。
しかし、外国人材採用サービスに希望している人材を伝えれば、希望とマッチしている人材を見つけてもらえます。
また多くのサービスでは、採用した人材が入社するまでは紹介手数料が発生しません。それに加えて、入社後に雇用した方が早期退職した場合は、紹介手数料が返還されるケースもあります。
外国人材が入社して会社に定着するまで費用が抑えられますが、依頼先によって条件が違うので依頼前には必ず確認するようにしましょう。
外国人材採用サービスのデメリット
外国人材採用サービスのデメリットとして、依頼先によって外国人材を見つけられる能力に違いがあります。それだけでなく、最初の段階で自分たちが求めている人物像を、的確に伝えて置く必要があります。
認識がずれている状態で紹介される人材は、自社の希望条件とマッチしていない可能性が高く、入社しても会社に定着できずに退職する可能性が高くなります。
自分たちの企業の業種と依頼先が得意としている業種が合っているか、これまでの紹介実績は十分かなど確認しておきましょう。
依頼しても外国人材が紹介されるまで時間がかかるケースも多いです。外国人材を雇用することを検討しているのであれば、早めに依頼しておくのがオススメです。
また、依頼先によってどうしてもリサーチ能力に違いが生まれるため、可能であれば複数に依頼するようにしましょう。
まとめ
労働人口不足に陥っている業界では外国人材を積極的に採用して、一緒に働いてくれる外国人を雇用し、生産性を向上させたいと考えているでしょう。
日本では、技能実習や特定技能によって働く環境を整備しているため、さまざまな企業で外国人材の採用が視野に入れられています。
しかし、企業では採用するためのノウハウを持っていないケースが多く、一般的には外国人材採用サービスの活用がオススメです。
自分たちの企業で希望している外国人材を紹介してもらい、会社で大切な戦力となってもらえるように協働していきましょう。
<参考記事>
みんなの採用部 外国人人材紹介サービスおすすめ8選|料金・特徴をわかりやすく解説
https://www.neo-career.co.jp/humanresource/knowhow/a-contents_gaikokuzinsyoukaisavice_190904/
Global HR Magazine 外国人材採用サービス15選を徹底比較!人材紹介や求人広告の選び方は?
https://global-hr.lift-group.co.jp/208
ウィルオブ採用ジャーナル 【失敗しない外国人の採用・雇用】必要な基礎知識や外国人人材紹介会社の選び方をまとめて解説
https://willof-work.co.jp/journal/3171/
JITCO 外国人技能実習制度とは
https://www.jitco.or.jp/ja/regulation/
出入国在留管理庁 特定技能制度
https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/nyuukokukanri01_00127.html